49歳で会社を辞め、早期退職してから7年以上が経ちました。
「早期退職して成功しましたか?」
そう聞かれると、実は答えるのが少し難しいと感じます。
「失敗」ではなかったと言い切れますが、では「成功」なのかと言われると、それも少し違う気がするからです。
今回は、資産の額や世間の評価にとらわれず、7年間の無職生活を経て辿り着いた「早期退職における成功と失敗の本当の基準」について書いてみたいと思います。
1. 「失敗」の基準は簡単。後悔したかどうか
まず、早期退職の「失敗」を定義するのはそれほど難しくありません。
私にとっての失敗とは、シンプルに「会社を辞めたことを後悔すること」です。
「あのとき辞めなければよかった」「会社員に戻りたい」と思いながら毎日を過ごすようになったら、それは明確に失敗でしょう。
幸いなことに、私はこの7年間で一度も「辞めなければよかった」と思ったことがありません。だからこそ、少なくとも「失敗ではない」と言えます。
2. 資産が増えれば「成功」なのか?
早期退職の成功基準として、真っ先に思い浮かぶのが「お金(資産額)」です。
- 退職時より資産が増えた
- 投資で大きな利益を出せた
- 一生遊んで暮らせる資産がある
これらがあれば「成功」のように見えますが、私は必ずしもそうとは言い切れないと考えています。
| パターン | 資産の状況 | 本人の心境 | 成功と言えるか? |
| Aさん | 5,000万円で退職後、30年で残り500万円に減少 | **「最高に楽しい人生だった!」**と満足 | 成功に近い |
| Bさん | 5,000万円で退職後、投資で2億円に増加 | **「退屈で会社を辞めなきゃよかった」**と後悔 | 失敗に近い |
いくら口座の数字が増えても、毎日が退屈で後悔に満ちているなら本末転倒です。資産額だけでは人生の成功は測れません。
3. 49歳の私が今の生活を見たら、大喜びするはず
考え方を少し変えて、「会社を辞めようと悩んでいた49歳当時の自分」に今の生活を見せたらどう思うかを考えてみました。
きっと、当時の自分は大喜びするはずです。
- 毎朝、嫌な仕事や人間関係に悩まされずに起きる
- 時間に縛られず、投資・家庭菜園・ブログ・旅行を楽しむ
- 妻と落ち着いて食事をし、穏やかに一日を終える
華やかな贅沢ではありませんが、「つらいことがない日々」がここにあります。
私が会社を辞めた理由は、起業したかったわけでも、世界一周したかったわけでもありません。ただ「つらいことから逃げたかった」だけです。そして欲しかったのは「つらくない、平凡な毎日」でした。
4. 会社員を辞めて分かった「平凡な毎日」の難しさと愛おしさ
何も起こらない普通の一日。それは会社員時代には手に入らないものでした。
昔と今の朝の決定的な違い
- 会社員時代: 「明日あの仕事を嫌々やらなきゃ」「あの人と話すのが憂鬱だ」「月曜日が来る…」
- 早期退職後: 「今日は何をしようかな」「眠くなったら寝よう」「明日もまた平凡な一日だといいな」
将来、万が一お金が足りなくなって再び働くことになったとしても、職場に良い人がいて仕事が楽しければ、それもまた成功の一形かもしれません。
嫌なのは「働くこと」そのものよりも、そこについてくる「理不尽な人間関係や拘束」だからです。
5. 人生のつらいことすべてを「早期退職のせい」にはできない
早期退職をしたからといって、その後の人生からすべての不幸やトラブルが消えるわけではありません。
健康問題や家族の問題など、生きていればつらい出来事は起こります。しかし、それは「会社員を続けていても起きていたこと」であり、早期退職の失敗とは関係がありません。
早期退職というたった一つの選択肢を、「成功」か「失敗」かの二分法で評価すること自体に無理があるのかもしれません。
まとめ:成功か失敗かなんて、無理に決めなくていい
あえて一つだけ基準を作るなら、「自分が望んでいた人生に近づけたかどうか」なのだと思います。
私が49歳のときに望んでいたのは、すごい人生ではなく、「つらくない、平凡な毎日」でした。
【7年経った今の結論】
・早期退職が「成功」だったかは分からない
・でも、「失敗」ではなかったと言い切れる
・49歳の自分が欲しかったものは、すべて手に入っている
「会社を辞めたことを後悔していない。今日もつらくない。明日もこんな平凡な一日だったらいいなと思える。」
人生はまだ続きます。だからこそ、自分から「大成功した」なんて宣言する必要もありません。今の私には、この「失敗ではなかった」という事実だけで、十分に満たされています。


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