早期退職は資産額だけではない。60歳が近づいて分かった「死ぬまで入る収入」の安心感

資金計画・ライフプラン

私は49歳で会社を早期退職しました。

退職したときの資産は約4,500万円です。

それから7年以上が経ち、現在56歳。

資産は今もだいたい4,500万円あります。

金額だけを見ると、退職したときとほとんど変わっていません。

では、お金に対する安心感も7年前とまったく同じなのか。

最近、それは少し違うように感じています。

資産が増えたからではありません。

60歳が近づいてきたからです。

私の場合、60歳になると公的年金や個人年金が入ってくる予定です。

49歳で退職したときにも、それはライフプラン上では分かっていました。

でも、あと3年ほどまで近づいてくると、

「もう少しすれば、働かなくても毎月一定のお金が入ってくる」

という実感がかなり強くなってきました。

今回は、早期退職して7年以上暮らしてみて感じる、「資産」と「死ぬまで入ってくる収入」について書いてみます。

49歳で退職したときも、それほど不安ではなかった

私は49歳で会社を辞める前に、100歳までのライフプランを作っていました。

退職時の資産は約4,500万円。

年間の基本生活費を200万円として、家の修繕、家電や車の買い替え、旅行なども考え、将来受け取る年金も入れて計算していました。

そのため、退職した直後も、

「この先、本当に大丈夫だろうか」

という大きな不安はありませんでした。

ライフプランどおりにいけば、何とかなるだろう。

そう考えていました。

ですから、

「49歳のときは不安だったけれど、56歳になって安心できるようになった」

というわけではありません。

もともとある程度は安心していました。

ただ、60歳が近づいてきたことで、その安心感がさらに大きくなってきたのです。

49歳のときには、年金はまだ11年先だった

49歳で会社を辞めたときにも、年金を受け取るようになれば生活がかなり楽になることは分かっていました。

ライフプランを見れば一目瞭然でした。

年金が始まるところから、毎年の不足額がガクッと減るからです。

ただ、当時はまだ11年ほど先の話です。

数字では分かっていても、ずいぶん先のことでした。

それが現在56歳になり、60歳まであと3年ほどになりました。

そうすると、かなり現実味が出てきます。

今の生活を続けながら、

「ここに毎月十数万円の収入が加わったらどうなるだろう」

と考えると、かなり楽になることが実感できるようになってきました。

ライフプランの表に書かれていた数字が、現実の生活に近づいてきたという感じです。

60歳からは複数の収入が入ってくる

私の場合、60歳以降にはいくつかの収入源があります。

まず、公的年金。

そして、終身で受け取る個人年金があります。

さらに、60歳から70歳までの10年間だけ受け取る別の個人年金もあります。

これらが入ってくるようになれば、貯金の減り方はかなり抑えられると考えています。

大きな想定外の出費がなければ、60歳から70歳くらいまでは、資産をほとんど減らさずに生活できる可能性もあります。

場合によっては、逆に貯金できるかもしれません。

もちろん、実際にどうなるかは60歳になってみないと分かりません。

だから、年金が始まったからといって、すぐに生活水準を上げようとは考えていません。

これまでどおりライフプランを見ながら生活します。

そして実際に数年間生活してみて、

「これなら毎年お金が余りそうだ」

となれば、そのときは旅行などに使うお金を少し増やしてもいいかなと思っています。

資産4,500万円を維持できたことも大きい

もちろん、年金が近づいたことだけが安心材料ではありません。

49歳で約4,500万円あった資産を、7年以上経った今もほぼ維持できている。

これは大きいと思います。

仮に4,500万円が3,000万円まで減っていたとしたら、今とは少し感覚が違ったでしょう。

それでも、私は年金が近づいてくること自体には大きな安心感を持ったと思います。

なぜなら、貯金と年金では大きな違いがあるからです。

貯金は使えば減っていく

例えば4,500万円の貯金があったとします。

どれだけ大きな金額でも、そこから生活費を出し続ければ減っていきます。

4,500万円。

4,400万円。

4,300万円。

4,200万円……。

私は実際には資産をほぼ維持できていますが、もし毎年残高が減り続けていたら、かなり気になると思います。

ライフプラン上は、

「これだけ減っても大丈夫」

と分かっていたとしてもです。

貯金が毎年減っていくのを見るのは、精神的にもなかなかきついと思います。

特に早期退職すると、会社員時代のような給料はありません。

基本的には、それまでに作った資産を使って生活していくことになります。

だから私は、資産額だけではなく、毎月入ってくる収入も大切だと思うようになりました。

年金の一番いいところは「死ぬまで入ってくる」こと

私が年金に感じている一番大きな安心感は、

生きている限り入ってくることです。

もちろん、公的年金だけで老後のすべての生活費をまかなえるとは考えていません。

物価が上がれば、年金の実質的な価値が目減りすることもあるでしょう。

病気や介護で大きなお金が必要になる可能性もあります。

それでも、毎月一定の収入が死ぬまで入ってくる。

これは非常に大きいと思っています。

自分が80歳まで生きるのか。

90歳まで生きるのか。

100歳まで生きるのか。

これは誰にも分かりません。

貯金だけで生活する場合、長生きするほど、

「あと何年生きるんだろう」

「この資産で足りるだろうか」

という問題が出てきます。

でも終身で受け取れる年金は、自分が長生きすれば、その間ずっと入ってきます。

私は、この違いは大きいと思います。

「お金のなる木」を何本持っているか

以前の記事でも書きましたが、私は働かなくてもお金を生んでくれるものを、

「お金のなる木」

のように考えています。

公的年金も、その一つだと思います。

終身の個人年金もそうです。

ほかにも、人によってはいろいろな方法があるでしょう。

配当株を持って、配当金を受け取る人もいるでしょう。

インデックスファンドを保有して、毎年一定割合を取り崩して生活費にする人もいるでしょう。

もちろん、これらはすべて同じものではありません。

公的年金や終身年金と、株式の配当や投資信託の取り崩しでは性質が違います。

投資なら相場によって資産額も収入も変わります。

それでも、

「自分が働かなくても、生活に使えるお金が入ってくる仕組みを作る」

という考え方は、早期退職ではかなり大事だと思っています。

早期退職は「いくら貯めるか」だけではない

早期退職を考えると、

「5,000万円あれば辞められる」

「1億円必要だ」

といった資産額の話になりがちです。

もちろん、資産は大切です。

私自身、ある程度の貯金は絶対に持っていた方がいいと思っています。

病気になるかもしれません。

家の修繕が必要になるかもしれません。

介護が必要になるかもしれません。

大きなお金が必要になったとき、すぐに使える資産があることは重要です。

ただ、

資産だけですべてを解決しようとする必要もない

と思っています。

例えば年間300万円必要な人が、毎年300万円を貯金から取り崩すのと、毎年200万円の収入があって不足する100万円だけを取り崩すのとでは、資産の減り方はまったく違います。

だから早期退職のライフプランを作るなら、

「退職するときにいくら持っているか」

だけではなく、

「60歳、65歳、その先に、働かなくてもいくら入ってくるのか」

を見ることも大切だと思います。

私にとって理想は「資産+終身収入」

私が老後のお金について理想だと思うのは、

「とにかくたくさんの貯金を持っている状態」

だけではありません。

ある程度の資産を持っている。

そして、毎月一定の収入もある。

その中でも、死ぬまで入ってくる収入源がいくつかある。

そんな状態です。

毎月入ってくるお金だけで生活費の大部分をまかなえれば、貯金から取り崩す金額は少なくなります。

そうすれば、資産も長持ちします。

何か想定外のことが起きたときには、残しておいた資産を使えます。

私はこの形が、老後の安心感につながると思っています。

49歳では「数字」だった年金が、56歳になって現実になってきた

49歳で会社を辞めたときから、年金が始まれば楽になることは分かっていました。

ライフプランには最初から入っていました。

だから、今になって突然気づいたわけではありません。

ただ、11年先だった60歳が、あと3年ほどまで近づいてきました。

すると、

「年金が始まれば年間これだけ入る」

というライフプラン上の数字ではなく、

「今の生活に、毎月十数万円のお金が入ってくるようになる」

と考えられるようになりました。

これは感覚的にかなり違います。

49歳で退職してから7年以上。

資産をほぼ維持したまま、ここまで来ることができました。

そして、その先には年金という終身の収入が見えてきました。

私にとって60歳は、単に年齢が一つ上がるだけではなく、

早期退職後のお金の心配が、かなり小さくなる節目

になりそうです。

貯金だけではなく「死ぬまで入ってくるお金」も考えてみる

早期退職するには、いくら必要なのか。

これは人によって違います。

でも私は、資産額だけを見ていても答えは出ないと思っています。

3,000万円持っている。

5,000万円持っている。

1億円持っている。

それも大切です。

ただ、それと同時に、

これから自分には、働かなくてもいくら入ってくるのか。

公的年金はいくらなのか。

個人年金はあるのか。

投資から収入を得るのか。

資産をどのように取り崩していくのか。

そうしたことまで含めて考えると、自分に必要な資産額も見えてくるのではないでしょうか。

私は49歳で早期退職したとき、約4,500万円という資産を持っていました。

でも56歳になった今、改めて思います。

老後の安心感を作ってくれるのは、貯金の残高だけではありません。

ある程度の貯金を持ちながら、死ぬまで入ってくる収入もある。

私にとっては、その両方があることが一番心強いと思っています。

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