私は49歳で早期退職しました。
会社を辞める前には、100歳までのライフプランを作りました。
毎年どれくらい生活費がかかるのか。
家の修繕はいつ必要になるのか。
家電や車はいつ買い替えるのか。
旅行にはいくら使うのか。
年金はいくら入ってくるのか。
分かる範囲で将来のお金を計算して、
「このくらいの資産があれば100歳まで生活できそうだ」
と確認してから会社を辞めました。
ところが、将来かかるかもしれないお金を考え始めると、きりがありません。
例えば介護です。
老後には介護費用を準備しておいた方がいいという話をよく聞きます。
では、いくら準備すればいいのでしょうか。
500万円?
1,000万円?
2,000万円?
私には分かりません。
だから私は、介護費用として「○○万円必要」といった金額をライフプランには入れていません。
今回は、そんな分からない未来とライフプランをどう考えているのかを書いてみます。
私の基本生活費は年間200万円
私がライフプランを作るときに基本にした生活費は、年間200万円です。
食費や光熱費など、普段生活していくためのお金です。
これを基本として100歳まで計算しています。
もちろん、年間200万円だけで人生に必要なお金をすべて計算しているわけではありません。
家の修繕。
家電の買い替え。
車の買い替え。
旅行。
こうしたある程度予測できる大きな支出については、時期と金額を考えてライフプランに入れています。
一方で、入れていないものもあります。
その代表が介護費用です。
介護費用はいくらかかるのか、私には分からない
介護について考えると、分からないことばかりです。
そもそも私は将来、介護が必要になるのでしょうか。
必要になるとしても、何歳からでしょうか。
1年間なのか。
5年間なのか。
10年以上なのか。
自宅で生活できるのか。
施設に入る必要があるのか。
施設なら、いくらかかるところに入るのか。
これだけ分からないことがあるのに、
「老後の介護費用として1,000万円準備する」
と決めても、私にはその1,000万円が妥当なのか分かりません。
500万円で十分なのかもしれません。
1,000万円でも足りないのかもしれません。
だから私は、介護費用だけを取り出して「○○万円」とライフプランには入れていません。
私の両親は、介護費用がほとんどかからなかった
これは私の身近な経験からも感じます。
父も母も亡くなりました。
二人ともがんでした。
ただ、二人とも長期間にわたって介護施設に入るようなことはなく、大きな治療を長く続けることもありませんでした。
結果として、介護に大きなお金がかかることはありませんでした。
だからといって、
「自分も介護費用はかからない」
とは思っていません。
私は長期間介護が必要になるかもしれません。
特別な施設に入らなければならなくなる可能性だってあります。
でも、それは今の私には分かりません。
両親と同じ人生になるとも限りません。
だからこそ、分からないものを無理に数字にするのが難しいのです。
医療費についても同じように考えている
医療費についても、私は特別に大きな金額をライフプランには入れていません。
私は基本的に、病気にならなければ病院には行きません。
もちろん、将来大きな病気になる可能性はあります。
でも、
「病気になったときのために500万円」
と設定したとしても、本当に500万円必要なのか私には分かりません。
日本には公的医療保険があり、高額療養費制度もあります。
一方で、保険適用外の治療などを選べば大きなお金が必要になる場合もあります。
結局、どんな病気になり、どんな治療を受けるかによって変わります。
これも今から正確に予測することはできません。
災害だって予測できない
介護や病気だけではありません。
私は家を持っています。
台風が来れば、
「屋根が飛んだらどうしよう」
と思うことがあります。
地震が起きれば、
「家の壁にひびが入るんじゃないか」
と思うこともあります。
では、
「災害用に500万円準備しておけば安心」
と言えるでしょうか。
家が大きく壊れたら、500万円では足りないかもしれません。
逆に、何十年も大きな被害を受けない可能性もあります。
未来には、こういう分からないことがいくらでもあります。
分からないものを全部積み上げたら、いくら必要になるのだろう
例えば、
介護に1,000万円。
病気に500万円。
災害に500万円。
さらに別の想定外のために500万円……。
そうやって一つずつ予備費を積み上げることもできます。
私は、それが悪いとは思いません。
それだけ準備することで安心できるのであれば、準備すればいいと思います。
ただ、私自身は、
「介護に1,000万円という金額に根拠はあるのだろうか」
「病気に本当に500万円必要なのだろうか」
「家が壊れたとき500万円で足りるのだろうか」
と考えてしまいます。
そこまで考え始めると、私にはよく分からなくなります。
だから、私は分からない未来をすべて金額に置き換えることはしていません。
ライフプランは未来を完璧に予測するものではない
私は41歳くらいからライフプランを作り始めました。
そして49歳で会社を辞めるときには、100歳まで資産が持つかを確認しました。
でも、
「このライフプランがあるから、もう何が起きても大丈夫」
と思ったことはありません。
未来なんて分かりません。
介護が必要になるかもしれない。
大きな病気になるかもしれない。
台風で家が壊れるかもしれない。
大地震が起きるかもしれない。
すべてを完璧に想定することはできません。
だから私は、
どこかで割り切るしかない
と思っています。
まずはライフプランを守る
では、想定外のことは何も考えなくていいのか。
私はそうは思っていません。
私がまず考えているのは、
今作っているライフプランを逸脱しないことです。
100歳まで生活できるように作った計画があります。
まずは、その計画より資産を減らさないようにする。
これが私にとっての基本です。
だからといって、ガチガチに節約しているわけではありません。
旅行に行きたいと思えば行きます。
外食もします。
必要な家電も買います。
ただし、基本的にはライフプランの範囲内です。
計画の範囲なら、やりたいことにはお金を使う
これは最近、特に思うようになりました。
私は現在56歳です。
最近は膝が痛くなることもあり、去年より歩くことが少し億劫になってきました。
そうすると、
「来年も今年と同じように元気だとは限らない」
と思うようになります。
旅行に行きたい。
何かやりたい。
そしてライフプラン上、お金を使っても問題ない。
それなら、私はできるだけ今やりたいと思っています。
100歳までお金を持たせるために、56歳の今やりたいことをすべて我慢する。
私は、そういう生活をしたいとは思いません。
お金は100歳まで必要です。
でも、旅行に行ったり、おいしいものを食べたりする機会を100歳まで均等に残す必要はないと思っています。
100歳になれば、今と同じように旅行できるとは思えません。
食も細くなっているでしょう。
だから、
お金は100歳まで準備する。でも、元気なときにできることは元気なときにやる。
私はそう考えています。
できればライフプランより資産を多く残したい
もちろん、計画通りギリギリで100歳を迎えるより、資産が多く残っている方が安心です。
想定外のことが起きたときにも対応しやすくなります。
だから私は、
できればライフプランより資産を多く残したい
と思っています。
ただ、そのために今の生活を大きく切り詰めようとは考えていません。
私が考えているのは収入を増やすことです。
特に投資です。
私は投資収益をライフプランに入れていない
私のライフプランでは、将来の投資収益を前提にしていません。
投資は利益が出る年もあれば、出ない年もあります。
将来いくら稼げるか分からないものを、
「毎年これだけ儲かる」
としてライフプランに入れるのは、私は避けました。
その代わり、実際に投資で利益が出れば、その分だけ当初の計画より資産を残せる可能性があります。
だから今でも私は、
「どうすれば投資からの収入を増やせるだろう」
とよく考えています。
生活費を極端に削って100万円残すのではなく、できれば投資で100万円増やしたい。
もちろん投資にはリスクがありますから、必ずそうなるわけではありません。
それでも私の場合は、その方が自分に合っています。
想定外のことが起きたら、そのとき考える
では、本当に将来介護が必要になり、想像以上のお金が必要になったらどうするのか。
そのときは、
そのとき考えるしかない
と思っています。
生活を変える必要があるかもしれません。
支出を減らす必要があるかもしれません。
その時点で使える制度や、自分の資産状況を確認することになるでしょう。
今の私には、30年後に何が起きるか分かりません。
だから、30年後の問題をすべて今解決しておこうとは思っていません。
私にとってライフプランは「未来の正解」ではない
ライフプランを作ると、
「介護費はいくら入れればいい?」
「医療費はいくら必要?」
「予備費はいくらあれば安心?」
と考えたくなります。
もちろん、それぞれに金額を設定する方法もあります。
それで安心できるのであれば、それでいいと思います。
ただ、私はそこまで未来を正確に予測できるとは思っていません。
だから私のライフプランは、
未来に起こるすべてを予測した計画ではありません。
分かるものは、できるだけ入れる。
分からないものは、無理に数字を置かない。
まずは基本のライフプランを守る。
可能なら投資などで計画以上の資産を残していく。
そして、本当に想定外のことが起きたら、そのとき考える。
私はそのくらいでいいと思っています。
完璧なライフプランは作れません。
未来が分からない以上、当然です。
それでも、何も考えずに生きるのと、分かる範囲だけでも100歳までのお金を考えておくのとでは、私は大きく違うと思っています。
分からない未来まで完璧に準備するのではなく、分かる未来には準備しておく。
今の私にできるのは、そこまでだと思っています。


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