先日、ネットで定年退職後の生活についての記事を読みました。
その人は65歳で会社を退職したそうです。
ところが、仕事を辞めて家にいるようになると、やることがない。
奥さんは自分で外出して楽しんでいる。
でも、自分は何をしたらいいのか分からない。
何がしたいのかも分からない。
結局、その人はアルバイトを探して、再び働き始めたそうです。
私は、それ自体はまったく悪いことだと思いません。
働きたいのであれば働けばいい。
仕事をすることで毎日が楽しくなるのであれば、それがその人に合った生活なのだと思います。
ただ、この記事を読んでいて、一つ気になったことがありました。
仕事がなくなったとき、自分が何をしたいのか分からなくなる人もいるんだな。
ということです。
私は49歳で会社を辞めました。
それから7年以上働いていません。
でも、不思議なことに、
「暇すぎてつらい」
と思ったことがほとんどありません。
なぜなのだろう。
今回はそんなことを考えてみました。
会社員は「今日何をするか」をある程度決めてもらえる
会社員として働いていると、毎日やることがあります。
もちろん仕事の中では、自分で考えなければならないこともたくさんあります。
問題を見つける。
解決策を考える。
自分で計画を立てる。
それを実行する。
私も会社員時代は、そういうことをやっていました。
だから、
「会社員は何も自分で考えていない」
という話ではありません。
ただ、その前に大きな枠があります。
「今日は仕事をする」
ということです。
これは自分で決めなくてもいい。
会社に行けば仕事があります。
やらなければならないことがあります。
会社から与えられた義務の中で、「今日は何をするか」を考えます。
ところが退職すると、その大きな枠そのものがなくなります。
朝起きても、会社へ行く必要はない。
今日中に終わらせなければならない仕事もない。
上司から何かを頼まれることもない。
そこで初めて、
「今日は何をしよう?」
だけではなく、
「そもそも自分は何がしたいんだろう?」
というところから自分で決めることになります。
何十年も会社員を続けたあとで、突然この状態になったら、戸惑う人がいても不思議ではないと思います。
会社員を続けると「自分で決める力」が弱くなる?
これは私にも分かりません。
もともとの性格も大きいと思います。
自分から、
「あれをやりたい」
「ここに行ってみたい」
「これを始めてみよう」
と次々に考える人もいます。
一方で、誰かに予定を決めてもらった方が楽な人もいるでしょう。
だから、退職後に暇になるかどうかは、その人の性格もかなり関係すると思います。
ただ、会社員生活も多少は影響するのではないか、と私は思っています。
会社員は、基本的には仕事という義務を与えられます。
その中で何十年も生活します。
退職すると、その義務が突然なくなります。
もしかすると長い会社員生活の中で、仕事とはまったく関係のないところから、
「自分は何がしたいのか」
を考える機会が少なくなっている人もいるのかもしれません。
もちろん、これは私がそう感じているだけです。
会社員を続ければ誰でもそうなる、という話ではありません。
私は49歳で辞めた後のことをほとんど考えていなかった
では、私は退職前から、退職後にやることをたくさん準備していたのか。
そんなことはありません。
私は49歳で会社を辞めましたが、その頃は仕事の方が大変でした。
とにかく辞めたかった。
だから、
「会社を辞めたら毎日何をして過ごそう」
なんて、ほとんど考えていませんでした。
退職後の充実した生活を夢見て、趣味をたくさん準備していたわけでもありません。
それでも実際に辞めてみると、
「やることがない。暇すぎる」
とはなりませんでした。
ブログ、家庭菜園、投資。やることは自然にできた
退職してからはブログを書きました。
家庭菜園も始めました。
投資について考える時間も増えました。
散歩をしたり、妻と外食したりすることもあります。
別に、
「退職したから何か生きがいを作らなければ」
と思って始めたわけではありません。
興味があるからやっている。
やりたければやる。
それくらいです。
結果として、私の場合は「何もやることがない」という状態にはあまりなりませんでした。
でも、それだけが理由ではないような気がします。
そもそも私は「何もしないこと」が苦痛ではない
私の場合、何もすることがなくても、それほど困りません。
一日ぼーっとしていてもいい。
それを、
「今日も何もできなかった」
「こんな人生でいいのか」
「社会とのつながりがなくなった」
などと考えることがほとんどありません。
別に、ぼーっとしていればいい。
そんな感じです。
もし何日も何もすることがなくて、それが嫌になったら、そのときに何か新しいことを探すと思います。
でも、
「何もしていない自分はダメだ」
とは思いません。
この性格も、退職後に暇だと感じなかった理由の一つなのかもしれません。
「何もしない」と「暇」は同じなのだろうか
今回このことを考えていて、「暇って何だろう?」と思いました。
私には、実は暇という感覚がよく分かりません。
何もしていない時間はあります。
でも、
ぼーっとしたいから、ぼーっとしている。
そう考えると、それも自分がやりたいことをやっている時間です。
もちろん、本当に何もすることがないからぼーっとしている日もあります。
それでも、それほど苦痛ではありません。
何もしない時間も楽しめばいい。
私はそう思っています。
私にとって自由とは「全部自分で決められること」
早期退職してから、私が一番いいと思っているのは自由です。
では、自由とは何なのか。
私の場合は、
自分のやりたいことを、やりたいときにできること。
そして、
何をするかを自分で決められること。
なのだと思います。
今日は家庭菜園をやる。
今日は投資について調べる。
妻とランチに行く。
旅行に行く。
今日は何もしない。
全部、自分で決められます。
何もしないことまで自分で決められる。
私にとっては、それも自由です。
だから同じ「予定のない一日」でも、それを暇だとは感じないのかもしれません。
退職前に、やりたいことを少し探しておくのもいい
とはいえ、
「退職したら何をすればいいか分からなくなりそう」
と心配している人もいると思います。
それなら、会社員のうちから少しずつ興味のあることを試してみるのもいいと思います。
別に大げさな趣味でなくてもいい。
少しやってみる。
面白ければ続ける。
退職して時間ができたら、もっと深くやってみる。
合わなければやめて、別のことを探せばいい。
退職後に突然、
「さあ、生きがいを見つけなければ」
と考えるより、その方が自然かもしれません。
それでも暇なら、アルバイトをすればいい
いろいろ探しても、やりたいことが見つからない。
家にいるのが苦痛。
毎日やることがなくてつらい。
それなら、アルバイトをするのもいいと思います。
最初に紹介したネット記事の人も、結局アルバイトを始めました。
私はそれでいいと思います。
仕事をすれば、行く場所ができます。
やることもできます。
人と接する機会もできます。
それが本人にとって楽しいのであれば、わざわざ仕事を辞めて家にいる必要はありません。
私は早期退職しましたが、だからといって、
「働かない生活の方が素晴らしい」
とは思っていません。
私には今の生活が合っている。
働く生活が合っている人には、その生活がいい。
それだけだと思います。
暇になるのがそんなに怖いなら、退職しなくてもいい
そして今回考えていて、最後はここに行き着きました。
もし、
「退職したら暇になるのが怖くて仕方がない」
のであれば、無理に仕事を辞めなくてもいいのではないでしょうか。
定年になったからといって、必ず完全に仕事をやめなければならないわけではありません。
働ける環境があって、自分も働きたいのであれば、働き続ければいい。
逆に、仕事を辞めたいのであれば辞める。
やりたいことがあるなら、それをやる。
何もしたくないなら、何もしない。
暇になったら、その暇を楽しむ。
それでもつまらなくなったら、また何かを探す。
全部、自分で決めればいい。
私は49歳で会社を辞めて7年以上経ちました。
ブログを書いたり、家庭菜園をしたり、投資について考えたりしています。
でも何もせず、ぼーっとしている時間もあります。
そんな時間を無駄だとは思いません。
むしろ、
何もしないことまで自分で選べる。
それが私にとって、会社を辞めて手に入れた自由なのだと思います。


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