私は49歳で会社を辞めました。
早期退職して7年以上経ちます。
早期退職して何が一番よかったのか。
時間が自由になったこと。
平日に旅行へ行けること。
朝ゆっくりできること。
昼寝ができること。
いろいろあります。
でも、今になって考えてみると、私にとって一番大きかったのは、
「やりたくないことを、やらなくていい」
ということだったように思います。
「自由」というと、好きなことを好きなときにできることを想像するかもしれません。
もちろん、それも自由です。
でも私にとっては、
「やりたいことができる自由」より、「やりたくないことをやらなくていい自由」の方が大きかった。
今回は、そんな話を書いてみたいと思います。
会社員でも「やりたいこと」はできる
会社員は不自由で、早期退職すれば何でも自由。
そんな単純な話ではないと思います。
会社員だって、やりたいことはできます。
休日に旅行へ行くこともできます。
美味しいものを食べに行くこともできます。
趣味を楽しむこともできます。
家族と出かけることもできます。
私も会社員時代に、何も楽しんでいなかったわけではありません。
仕事以外の時間を使えば、やりたいことはある程度できます。
だから、
「やりたいことができるようになった」
ということだけなら、早期退職しなければ得られなかったものではありません。
会社員時代と今で大きく違うのは、むしろ反対の方です。
会社員は「やりたくないからやらない」が難しい
仕事をしていれば、やりたくないこともあります。
今日はこの仕事をしたくない。
この人とは関わりたくない。
この仕事は面倒だからやりたくない。
今日は会社へ行きたくない。
そう思う日は誰にでもあるのではないでしょうか。
でも、
「やりたくないので、やりません」
とは、なかなか言えません。
会社からやるように言われれば、仕事である以上、基本的にはやらなければなりません。
給料をもらって働いているのですから、これは当然のことだと思います。
だから、会社が悪いという話ではありません。
会社員として働くというのは、そういうものなのだと思います。
問題は、それが自分にとってつらいかどうかです。
私は早期退職して、この「やりたくないことをやらなければならない生活」から離れました。
振り返ってみると、それが私にとって非常に大きかったのだと思います。
今も毎日、同じような生活をしている
早期退職すると、
「毎日同じことの繰り返しで飽きないの?」
と思う人もいるかもしれません。
確かに私の生活は、かなり同じことの繰り返しです。
ブログを書く。
株を見る。
YouTubeを見る。
妻と食事をする。
昼寝をする。
夕方になったら散歩をする。
そして夜になったら寝る。
次の日も、似たような生活です。
そういう意味では、会社員時代とそれほど変わらないのかもしれません。
仕事だって、毎日まったく違うことをするわけではありませんでした。
多少内容は変わっても、だいたい同じようなことの繰り返しです。
では、なぜ会社員時代の繰り返しは嫌だったのに、今の繰り返しは嫌ではないのか。
考えてみると、答えは単純でした。
今は、やりたいことを繰り返しているからです。
会社員時代は、
やらなければならないことを繰り返していました。
同じ「繰り返し」でも、私にとってはまったく違います。
毎日同じでも、自分がやりたければ構わない
私は今、ブログを書いています。
誰かから書けと言われているわけではありません。
書きたいから書いています。
株を見るのも同じです。
散歩も同じです。
YouTubeを見るのも同じです。
だから、毎日同じようなことをしていても、特に苦になりません。
もし誰かから、
「毎日ブログを書いてください」
「毎日株を見てください」
「毎日1時間散歩してください」
と言われたとしても、今ならそれほど苦にはならないと思います。
なぜなら、今の私が好きでやっていることだからです。
ただし、ここには一つ大きな違いがあります。
嫌になったら、やめればいい
今はブログを書くことが好きです。
でも、5年後も好きかどうかは分かりません。
もしかすると、来年には嫌になっているかもしれません。
株を見るのが嫌になることもあるかもしれません。
散歩だって、
「もう毎日歩きたくない」
と思う日が来るかもしれません。
それでも構いません。
嫌になったら、やめればいいからです。
ブログが嫌になったら書かなければいい。
株が嫌になったら、今とは違う投資方法を考えてもいい。
散歩が嫌になったら、別の方法で体を動かせばいい。
今の私には、それを決める自由があります。
私は、ここがとても大きいと思っています。
会社員時代は、
「この仕事に飽きたので、今日からやめます」
というわけにはいきません。
嫌でも、仕事ならやらなければならない。
明日もやる。
来週もやる。
場合によっては来年もやる。
今の生活は違います。
好きだから続ける。嫌になったらやめる。
とても単純です。
自由とは「好きなことをする」だけではない
早期退職する前は、自由というと、
「平日に旅行へ行ける」
「好きな時間に起きられる」
「好きなことを一日中できる」
そんなことを考えていたように思います。
もちろん、それも早期退職の良さです。
でも実際に早期退職して長く生活してみると、それ以上に大きかったのが、
「嫌なことをしなくていい」
という自由でした。
考えてみれば、やりたいことをするだけなら、会社員でもある程度できます。
年に何回か旅行へ行く。
美味しいものを食べる。
趣味を楽しむ。
休日に好きなことをする。
時間的な制約はありますが、できます。
でも、
「やりたくないことをやらない」
となると、会社員では難しくなります。
会社から仕事を与えられて、
「私はそれをやりたくないのでやりません」
では済みません。
私にとって、こちらの違いの方がはるかに大きかったのです。
早期退職しても、嫌なことがゼロになるわけではない
もちろん、早期退職したら嫌なことを一切しなくていいわけではありません。
生活していれば、やらなければならないことはあります。
例えば、
「今日は買い物に行きたくないな」
と思っても、必要なものがなければ買い物へ行かなければなりません。
家のことで面倒な用事が発生することもあります。
母が亡くなったときには、その後にいろいろな事務手続きもしなければなりませんでした。
生きている以上、
「やりたくないけれど、やらなければならないこと」
を完全にゼロにすることはできないでしょう。
私もそこまで自由になったわけではありません。
でも、それが毎日ではない
会社員時代と今で大きく違うのは、ここだと思います。
今でも、嫌なことはあります。
でも、それが毎日続くわけではありません。
面倒な手続きがあれば、それを済ませる。
買い物へ行かなければならなければ、買い物へ行く。
終われば、また自分の時間に戻ります。
ところが仕事をしていると、やりたくないことが毎日のように出てくることがあります。
今日やったら終わりではありません。
明日も会社へ行きます。
明後日も行きます。
また同じような仕事をします。
私にとっては、この違いが大きいんです。
たまに嫌なことをやらなければならない生活と、毎日のように嫌なことをやらなければならない生活は、まったく違います。
私は「何でもできる自由」を求めていたわけではなかった
今振り返ると、私は何か特別な人生を送りたくて早期退職したわけではなかったのだと思います。
世界一周旅行をしたかったわけでもありません。
毎日高級レストランへ行きたかったわけでもありません。
大きな夢があったわけでもありません。
今の生活を見ても、かなり普通です。
朝ごはんを食べる。
ブログを書く。
株を見る。
YouTubeを見る。
昼寝をする。
散歩をする。
ビールを飲む。
寝る。
そんな毎日です。
それでも、会社員だったころより今の生活の方が好きです。
なぜなのか。
おそらく私は、
「何でもできる人生」が欲しかったのではなく、「嫌なことをしなくてもいい人生」が欲しかった
のだと思います。
お金で買ったのは、贅沢ではなく「断れる自由」だった
もちろん、早期退職するにはお金が必要でした。
私は49歳で早期退職するとき、約4,500万円の資産を準備しました。
生活できる見通しがなければ、会社を辞めることはできませんでした。
だから私は、お金と自由は無関係だとは思っていません。
むしろ逆です。
ある程度のお金があったから、会社を辞めることができました。
ただ、そのお金で買いたかったものは、高級車でも高級時計でもありませんでした。
自分の時間です。
そして、もう一つ。
「それはやりたくない」と言える自由です。
私にとっては、こちらの方がずっと価値がありました。
「やりたいこと」がなくても自由は楽しめる
早期退職について考えると、
「会社を辞めて何をするの?」
と聞かれることがあります。
確かに、会社を辞めた後にやりたいことがある人もいるでしょう。
世界中を旅行したい。
趣味に没頭したい。
田舎暮らしをしたい。
新しいことに挑戦したい。
それもいいと思います。
でも私は、早期退職するために壮大な「やりたいこと」が絶対に必要だとは思いません。
やりたくないことをやらなくていい。
それだけでも、私にとっては十分に早期退職する価値がありました。
やりたいことは、その後に見つかればやればいい。
見つからなければ、普通に生活すればいい。
私はそれでいいと思っています。
私にとっての「自由」がやっと分かった
早期退職して7年以上経ちました。
今も毎日、似たような生活をしています。
明日もブログを書いているかもしれません。
株を見ているかもしれません。
YouTubeを見て、散歩をしているかもしれません。
来年も同じことをしているかもしれません。
でも、それでいいんです。
今はそれをやりたいからやっている。
そして、嫌になったらやめられる。
私は、そこに自由を感じています。
早期退職する前は、
自由とは「やりたいことを、好きなときにできること」
だと思っていました。
今は少し違います。
私にとって本当に大きかった自由は、
「やりたくないことを、やらなくていいこと」
でした。
生きている以上、嫌なことを完全にゼロにはできません。
でも、それがたまにあるのと、毎日のように続くのとでは大きく違います。
好きなことなら続ければいい。
嫌になったらやめればいい。
また別のことをしたくなったら、それをやればいい。
自分の人生なのだから、それくらい自由でいい。
49歳で会社を辞めて7年以上。
今になって思うのは、私がお金を貯めて手に入れたかったものは、贅沢な暮らしではなかったということです。
私は、「嫌なことをしなくても生きていける時間」を買いたかったのだと思います。


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