私は49歳で会社を早期退職しました。
会社を辞めてから7年以上たち、今では妻と二人で旅行に行くことがあります。
ただ、私たちの旅行は、一般的にイメージする旅行とは少し違うかもしれません。
有名な観光地を朝から晩まで回るわけでもありません。
せっかく旅館に泊まっても、部屋でぼーっとしていることがあります。
YouTubeを見ていることもあります。
そして最近では、旅館の夕食もできるだけ付けないようにしています。
せっかく旅行に来たのに、そんな過ごし方ではもったいない。
そう思う人もいるかもしれません。
でも、私たち夫婦はまったくそう思いません。
むしろ、何もしないで好きなように時間を使える旅行が、今の私たちには合っているようです。
会社員時代の旅行は、家族との時間を作るためだった
会社員時代にも、家族で旅行には行っていました。
ただ、当時の私は「自分が旅行に行きたい」という理由だけで旅行していたわけではありません。
家族と一緒に過ごす時間を作る。
子供たちとの思い出を作る。
そういう意味が大きかったと思います。
子供たちを連れて旅行に行けば、当然、子供たちが楽しめるように考えます。
いろいろな観光地へ行ったり、何かを体験できる場所へ行ったり。
キャンプに行って、一日中テントの中でぼーっとしているということはありませんでした。
旅館に泊まっても、ずっと部屋にいるわけではありません。
子供たちが暇をしないように、できるだけ楽しめるように予定を考えていました。
今思えば、あれはあれで家族旅行としてよかったのだと思います。
会社員時代は、旅行中も仕事が頭から消えなかった
もう一つ、今と大きく違うことがあります。
会社員時代は旅行に行っても、頭のどこかに仕事が残っていました。
旅行の日を楽しみにしていても、そこへたどり着くまでには仕事があります。
私の感覚では、
「旅行までの仕事を一日ずつクリアしていく」
という感じでした。
そして、ようやく旅行に行っても、完全に仕事のことを忘れていたわけではありません。
特につらかったのは旅行の最終日です。
「明日からまた会社に行かなければならない」
そんなことが頭に浮かんできます。
そうなると、せっかく旅行に来ているのに、最後まで心底楽しめません。
今はそれがなくなりました。
来年は北海道旅行を計画しています。
もちろん楽しみです。
「早く来ないかな」
と思っています。
でも、そこまでの日々がつらいわけではありません。
会社員時代は、つらさを乗り越えながら旅行の日を待っていた。
今は、ただぼーっと楽しみに待っている。
同じ「旅行を待つ」でも、私にはずいぶん違って感じます。
今は旅行が終わっても寂しくない
旅行の最終日も変わりました。
今は、
「もう少しいたいな」
と強く思うことはありません。
かといって、旅行が楽しくないわけでもありません。
十分楽しんで、
「じゃあ、そろそろ帰ろうか」
という感じです。
家に帰って普段の生活に戻ることも、別に嫌ではありません。
なぜなら、家に帰った翌日に嫌な仕事が待っているわけではないからです。
また旅行に行きたくなったら、行けばいい。
そんな感覚です。
今の旅行は、普段の生活の延長線上にある
子供たちが独立して、今は妻と二人の生活です。
普段から私たち夫婦は、それぞれ好きなことをして過ごしています。
同じ家にいても、別々の部屋で別々のことをしていることもあります。
ずっと一緒に何かをしているわけではありません。
旅行に行っても、それはあまり変わりません。
せっかく旅行に来たからといって、
「夫婦で何かをしなければならない」
とは思っていません。
旅館の部屋でぼーっとする。
YouTubeを見る。
眠くなったら寝る。
お風呂に入りたくなったら入る。
行きたいところがあれば、妻と一緒に出かける。
特に行きたいところがなければ、無理に出かけません。
普段の生活を、そのまま旅行先へ持ってきたようなものかもしれません。
旅行先でYouTubeを見ても、もったいないとは思わない
せっかくお金を払って旅行に来たのだから、部屋でYouTubeを見るなんてもったいない。
そういう考え方もあると思います。
でも、私はもったいないとは思いません。
きれいな部屋に泊まる。
大きなお風呂に入る。
広いベッドで寝る。
いつもとは違うものを食べる。
それだけでも十分楽しいからです。
普段とやっていることが大きく変わらなくても、いる場所が違います。
それだけで私は満足できます。
旅行に来たからといって、何か特別なことをたくさんしなければならないとは思わなくなりました。
だから旅館の夕食は、できるだけ付けない
今の私たち夫婦の旅行で、少し変わっているかもしれないのが食事です。
私たちは、できるだけ夕食の付いていない宿泊プランを選ぶようにしています。
旅館の夕食が嫌いなわけではありません。
会席料理もおいしいと思います。
ただ、夕食を付けると時間を決められてしまいます。
例えば、
「夕食は18時からです」
となれば、18時には食事に行かなければなりません。
会席料理なら、食べ終わるまで2時間くらいかかることもあります。
私には、この時間が少しもったいなく感じます。
せっかく自由に過ごすために旅行に来たのに、
18時になったから食事に行かなければならない。
それが今の私には負担なのです。
だから夕食は、どこかで好きなものを買ってきて部屋で食べてもいい。
外へ食べに行ってもいい。
お腹がすいたときに食べに行って、食べ終わったら好きな時間に帰ってくればいい。
その方が私たちには合っています。
朝食は付けることが多い
一方、朝食はできるだけ付けるようにしています。
夕食を付けないのに朝食は付ける。
少し矛盾しているように見えるかもしれません。
でも、私の中では理由があります。
朝食を付けなければ、自分たちで準備しなければなりません。
それは面倒です。
それならホテルや旅館で用意してもらった方が楽です。
朝食なら比較的短い時間で食べ終わります。
ですから、
夕食は自由な時間を優先する。朝食は便利さを優先する。
今のところ、この形が私たちにはちょうどいいようです。
「何もしない」と決めているわけではない
もちろん、旅行先で絶対に何もしないと決めているわけではありません。
「あそこに行ってみたいね」
となれば、妻と一緒に出かけます。
おいしそうなお店があれば食べに行きます。
ちょっと観光することもあります。
ただ、
「せっかくここまで来たんだから、ここも行かなければ」
「明日は朝からここへ行って、その次はここへ行こう」
と、予定を詰め込むことはしません。
やりたいことがあればやる。
なければ何もしない。
それでいいと思っています。
「何かしなければならない」が負担になった
早期退職してから、私は「何かしなければならない」という状態を以前より負担に感じるようになった気がします。
会社員なら、決められた時間に決められた場所へ行かなければなりません。
やりたくなくても、やらなければならない仕事があります。
今の私の生活には、そういうものがほとんどありません。
自分がやりたいと思ったことをやる。
やりたくなければやらない。
そんな生活を7年以上続けています。
その暮らし方が、そのまま旅行にも出ているのでしょう。
ただ、今の旅行スタイルになった理由を、すべて早期退職に結びつけるつもりはありません。
子供たちが独立して、夫婦二人になったことも大きいと思います。
子供たちが小さかったころと、今の夫婦二人の旅行では、目的が違って当然です。
何もしなくても「行ってよかった」と思える
旅行から帰って、
「今回は観光地を10か所回った」
「こんな体験をした」
というものがなくても、私は普通に、
「行ってよかったな」
と思います。
きれいな部屋でゆっくりできた。
大きなお風呂に入った。
おいしいものを食べた。
好きな時間に寝た。
それで十分です。
そして家に帰ってくると、妻と、
「次はどこに行こうか」
という話をします。
何もしない旅行がつまらないのであれば、帰ってきてすぐ次の旅行の話にはならないでしょう。
だからたぶん、この旅行のスタイルが今の私たち夫婦には合っているのだと思います。
旅行の楽しみ方は、人それぞれです。
観光地をたくさん回る旅行が好きな人もいるでしょう。
予定をぎっしり詰め込んだ方が楽しい人もいると思います。
私たちは今、そうではありません。
好きなときにお風呂に入り、好きなときに寝て、好きなものを食べる。行きたいところがあれば行く。なければ何もしない。
せっかく自由な時間を手に入れたのだから、旅行先でも自分たちの好きなように時間を使う。
今の私たちには、それくらいの旅行がちょうどいいようです。


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