早期退職で手に入れた11年間。お金のために、いつまで自分の時間を売るのか

時間の使い方・マインドセット

私は49歳で会社を早期退職しました。

今年57歳になります。

そう考えると、60歳まであと3年ほどです。

60歳になれば、同級生や元同僚の中にも会社を辞める人が出てくるでしょう。

今までは平日の昼間に家にいると、

「この人は何をしている人なんだろう」

と思われることもあったかもしれません。

でも60歳を過ぎれば、働いていなくても別に珍しくありません。

そうなると、早期退職した人なのか、普通に定年退職した人なのか、外から見ても分からなくなります。

そこで、ふと思いました。

私は49歳で会社を辞めました。

普通に60歳まで働いていたとすれば、

私は約11年間、早く退職者の生活を始めたことになります。

この11年間には、どれくらいの価値があったのでしょうか。

改めて考えてみました。

みんなより11年早く自由になれた

同級生がこれから定年を迎えて、

「やっと仕事が終わった」

「これから自由だ」

と言ったとしても、私は特に何とも思わないと思います。

でも一つだけ思うことがあります。

自分はみんなより11年早く、この生活を始めることができた。これはラッキーだったな。

49歳から60歳までの11年間。

普通であれば、まだ会社員として働いていた可能性が高い期間です。

私はその時間を自由に使うことができました。

では、その11年間にはいくらの価値があるのか。

これはなかなか答えられません。

3,000万円と11年間の自由、どちらを選ぶか

例えば、こんなことを考えてみました。

60歳まで会社員を続ければ、資産が3,000万円多くなるとします。

早期退職した場合は、60歳の時点で4,500万円。

働き続けた場合は7,500万円。

どちらを選ぶか。

私はおそらく、

4,500万円と、49歳からの自由な11年間

を選ぶと思います。

7,500万円はいりません。

では、

早期退職したら60歳で500万円しか残らない。

働き続ければ3,500万円残る。

これならどうか。

それなら私は働くと思います。

500万円では、その後の生活が不安だからです。

つまり私にとって、

「3,000万円と11年間、どちらに価値があるか」

という単純な話ではないのです。

生きていけるだけのお金は必要

私は、

「お金なんていらない。時間のほうが大切だ」

と言いたいわけではありません。

お金は必要です。

会社を辞めた後も生活していかなければなりません。

家にもお金がかかります。

食費もかかります。

病気になるかもしれません。

家電も壊れます。

旅行にも行きたい。

老後の生活もあります。

だから、

生きていけるだけのお金は絶対に必要です。

私自身、それを確認するために早期退職する前からライフプランを作っていました。

生活費はいくら必要なのか。

年金はいくらもらえるのか。

家の修繕にはいくらかかるのか。

家電の買い替えはどうするのか。

旅行にはいくら使うのか。

100歳まで生きたらどうなるのか。

いろいろ計算しました。

その結果、私の場合は約4,500万円あれば早期退職できると判断しました。

もちろん、計算どおりに人生が進む保証なんてありません。

それでも、

「自分はいくらあれば生きていけるのか」

という目安を持つことはできました。

私はこれが非常に大きかったと思っています。

いくら必要か分からないから、働き続ける

もし自分に必要なお金が分からなかったら、どうなるでしょう。

4,500万円貯まりました。

でも不安です。

「5,000万円あったほうが安心だな」

と思うかもしれません。

5,000万円貯まりました。

すると今度は、

「あと1,000万円あれば、もっと安心できる」

と思うかもしれません。

6,000万円になった。

「ここまで来たなら7,000万円まで働こう」

となるかもしれません。

これでは、いつまでたっても終わりません。

お金は多いほうが安心です。

私だって4,500万円より1億円あったほうが安心です。

でも、そのお金を増やすためには何かを差し出さなければなりません。

会社員なら、それは多くの場合、

自分の時間です。

あと1,000万円のために、何年働くのか

「あと1,000万円欲しい」

こう考えると、1,000万円だけに目が行きます。

1,000万円は大きなお金です。

でも、少し見方を変えてみます。

その1,000万円を得るために、あと3年間働かなければならないとします。

そうすると問いは変わります。

「1,000万円欲しいか?」

ではなく、

「自分の人生の3年間と1,000万円を交換するか?」

です。

私は、こちらで考えたほうがいいと思っています。

もちろん、1,000万円がなければ老後の生活が成り立たないのであれば、働く必要があるでしょう。

私もそうします。

でも、すでに生活していけるだけのお金がある。

それでも、さらにお金を増やすために働き続ける。

それが本当に自分の望んでいることなのか。

一度考えてみてもいいのではないでしょうか。

働くことが楽しいなら、働けばいい

誤解してほしくないのですが、私は、

「早く仕事を辞めたほうがいい」

と言っているわけではありません。

仕事が楽しい。

会社に行くのが楽しい。

人と接することが楽しい。

仕事をすることが生きがいになっている。

働くことで体調も精神状態も良くなる。

そういう人なら、働けばいいと思います。

60歳でも70歳でも、本人が楽しいのであれば何も問題ありません。

私は働くこと自体を否定しているわけではありません。

でも逆に、

仕事がつらい。

毎朝会社に行くのが嫌だ。

体もしんどい。

精神的にもつらい。

それでも、

「老後のお金が不安だから」

という理由だけで働き続けている。

しかも、

自分が老後にいくら必要なのか分かっていない。

もしそうなら、一度計算してみてもいいのではないかと思います。

もしかしたら、すでに十分なお金を持っているかもしれません。

私が49歳からの11年間で得たもの

では、私が早期退職によって手に入れた11年間で、何が一番大きかったのか。

旅行にも行きました。

孫も生まれました。

家庭菜園も始めました。

ブログも書いています。

いろいろあります。

でも、あえて二つ挙げるなら、

母との時間と、投資です。

母との時間は、お金では買い戻せない

母は2026年に亡くなりました。

89歳でした。

もし私が60歳まで会社員を続けていたら、母が亡くなったときも、私はまだ会社員だったことになります。

早期退職していたからこそ持てた母との時間がありました。

これは今からお金を出しても取り戻せません。

仮に会社員を続けて資産が何千万円増えていたとしても、

「そのお金を払うから、母との時間を返してください」

ということはできません。

49歳で会社を辞めたとき、もちろんこんな未来は分かりませんでした。

母がいつまで生きるかなんて分かりません。

だからこそ、

時間というのは、後から買い戻せないものなんだ

と今になって思います。

もう一つは、投資に使った時間

もう一つ大きかったのが投資です。

私は早期退職してから、いろいろな投資方法を試してきました。

最初から今の投資方法にたどり着いたわけではありません。

スイング投資をやったり、CFDをやったり、FXをやったり。

いろいろ試してきました。

その経験の先に、今のオプション取引があります。

今のところ、私はオプション取引が自分には一番合っていると感じています。

もし49歳からずっと会社員を続けていたら、ここまで投資に時間を使えたかどうか分かりません。

今の方法にたどり着かなかった可能性もあります。

これは単純に、

「早期退職したから投資で儲かった」

という話ではありません。

利益が出る保証なんてありません。

そうではなく、

自由になった時間を使って、いろいろ試すことができた。

その結果、自分に合うものを見つけることができた。

私にとっては、これも11年間の大きな価値です。

49歳から60歳までと、60歳から71歳までは同じなのか

11年間という長さだけを考えれば、

49歳から60歳までの11年間も、

60歳から71歳までの11年間も同じです。

でも、本当に同じでしょうか。

私は同じではないと思っています。

年齢が違います。

体力も違います。

家族の状況も違います。

親の年齢も違います。

自分ができることも変わってきます。

「定年まで頑張って、老後にやればいい」

と思っていても、そのとき同じ状況とは限りません。

お金は残っていても、時間がなくなっていることがあります。

時間はあっても、体力がなくなっていることもあります。

一緒に何かをしたかった人が、いなくなっていることだってあります。

これは母を亡くして、以前より強く感じるようになりました。

私は11年間を早く手に入れられてラッキーだった

もうすぐ私も60歳が見えてくる年齢になります。

60歳を過ぎれば、働いていないこと自体は珍しくなくなります。

「早期退職した人」という見え方も、だんだん薄れていくのでしょう。

そのとき改めて、

49歳で会社を辞めたことをどう思うか。

私はたぶん、

「11年早く自由な時間を手に入れることができて、ラッキーだったな」

と思うでしょう。

もちろん、そのためにはお金が必要でした。

お金が足りなければ、私は辞めなかったと思います。

だから、

「お金より時間が大事」

という単純な話ではありません。

私が思うのは、

生きていくために必要なお金は持っておく。

でも、

その金額を超えてまで、さらにお金を増やすために、自分の時間を売り続ける必要があるのか。

ということです。

答えは人それぞれでしょう。

仕事が好きなら、働けばいい。

もっとお金が欲しいなら、それもいい。

不安だから働くという選択もあるでしょう。

でも仕事がつらくて、本当は辞めたい。

それなのに、

「お金はいくらあれば十分なのか」

を考えないまま働き続けているのであれば、一度ライフプランを作ってみてもいいと思います。

自分はいくら必要なのか。

あと何年働く必要があるのか。

そして、その数年間と引き換えに何を手に入れるのか。

そこまで考えてみる。

私は49歳で会社を辞めました。

そして今、60歳が少しずつ近づいてきました。

振り返ってみると、

私はお金を増やすことより、49歳からの時間を選んだ。

今のところ、その選択でよかったと思っています。

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