先日、定年後も働き続けたい人が約6割いるという調査結果を目にしました。
こういった話は以前から聞いていたので、特に驚いたわけではありません。
ただ、何度聞いても、私は少し不思議に感じます。
「そんなに働きたい人がいるんだな」と。
私は2019年3月、49歳で早期退職しました。
それから7年以上が経ちますが、一度も「また働きたい」と思ったことはありません。
もちろん、定年後も働きたいという人を否定するつもりはありません。
働きたい人は働けばいいし、働きたくない人は、生活できるのであれば働かなくてもいい。
それは人それぞれだと思っています。
ただ、私自身は、生活のために働く必要がないのなら、なぜわざわざ働きたいのだろうと思ってしまいます。
今回は、そんな私の仕事に対する考え方を書いてみたいと思います。
仕事が楽しかったことも、達成感を感じたこともある
私は仕事が嫌で早期退職しました。
だからといって、会社員時代のすべてが嫌だったわけではありません。
仕事が楽しかったこともありますし、達成感を感じたこともありました。
ただ、それが毎日あったかというと、そうではありません。
私の場合、仕事が楽しいと感じたり、達成感を味わったりするのは、年に数回程度だったと思います。
一方で、仕事のつらさは毎日のようにありました。
毎日つらい思いをしながら働いて、年に数回、楽しいことや達成感を感じる。
私にとっては、そのバランスが取れていなかったのです。
しかも、会社員生活の後半になると、仕事の楽しさや達成感を感じることは、ほとんどなくなっていました。
つらいことばかりが増えていく。
そうなると、もう辞めたいという気持ちが強くなっていきました。
仕事がつらくなければ、早期退職しなかったかもしれない
もし、仕事がそれほどつらくなく、毎日淡々と働ける環境だったとしたら、私は早期退職していなかったかもしれません。
会社員を続けていれば、毎月決まった給与が振り込まれます。
安定した収入があるということは、経済的な安心につながります。
そして、その安心感は精神的にも大きいと思います。
私も、できることなら安定した収入を得ながら、穏やかに働き続けたかったのかもしれません。
しかし、現実はそうではありませんでした。
仕事による精神的な負担が、非常に大きかったのです。
安定した給与を得られる安心感よりも、仕事を続けることで精神的につらくなることのほうが、私にとっては大きな問題でした。
このまま働き続けるのは難しい。
そう感じていました。
だから私は、49歳で早期退職することを決めました。
もし、当時の仕事の状況がそのまま続いていたら、私は病気になっていたかもしれないと思っています。
もちろん、実際にどうなっていたかは分かりません。
ただ、それくらい精神的に追い詰められていたということです。
給与がなくなる不安より、仕事から解放された安心感が大きかった
早期退職すれば、毎月の給与収入はなくなります。
私も、そのことに対する不安がまったくなかったわけではありません。
ただ、私は退職する前からライフプランを作っていました。
100歳までの生活費を計算し、退職金や貯蓄、将来の年金などを考慮して、退職後の生活が成り立つかどうかを確認していました。
そのため、会社を辞めたからといって、すぐに生活できなくなるわけではないことは分かっていました。
もちろん、将来のことは計画どおりにいくとは限りません。
それでも、ある程度の見通しが立っていたので、お金に対する不安はそれほど大きくありませんでした。
それよりも、仕事のストレスから解放された安心感のほうが、はるかに大きかったのです。
私にとっては、給与がなくなることよりも、毎日の精神的な負担がなくなることのほうが重要でした。
退職して退屈になったことはない
定年後も働きたい理由として、「仕事を辞めたら退屈になるから」という話を聞くことがあります。
しかし、私は退職してから、退屈だから働きたいと思ったことは一度もありません。
そもそも、毎日何かをしていなければならないのでしょうか。
私は、別に何もしない日があってもいいと思っています。
退屈なら、退屈を楽しめばいい。
そんな感覚です。
もちろん、実際にはやることも結構あります。
家庭菜園をしたり、投資の研究をしたり、妻と外食に出かけたり。
毎日、何かしらやることがあります。
だからといって、毎日予定を詰め込もうとも思いません。
何もすることがなければ、何もしなくてもいい。
私は、そんな生活が好きです。
退屈を埋めるために働こうとは思いません。
社会とのつながりを求めて働きたいとも思わない
定年後も働きたい理由として、もう一つよく聞くのが「社会とのつながりを持ちたい」というものです。
これも、私にはあまりピンときません。
そもそも、社会とのつながりとは何なのでしょうか。
何かの組織に所属していないと、社会とのつながりがないということなのでしょうか。
私の場合、年齢を重ねるにつれて、むしろ組織に所属することが面倒に感じられるようになりました。
何かの組織に入れば、人間関係や決まりごとがあります。
自分の好きなようにできないことも増えるでしょう。
私は、そういったことに縛られるよりも、自分の好きなように過ごしたいと思っています。
また、退職後に寂しさを感じることも、ほとんどありませんでした。
これは、妻がいることも大きいと思います。
もし私が独身で、一人で家にいる生活だったら、寂しさを感じていたかもしれません。
ですから、誰もが私と同じように感じるとは思いません。
ただ、少なくとも今の私には、社会とのつながりを求めて働きたいという気持ちはありません。
私がいなくても会社は回ると思っていた
会社を辞めると、自分が社会から必要とされなくなったように感じる人もいるそうです。
しかし、私は会社員時代から、自分が特別に必要とされていると感じたことがほとんどありませんでした。
私がいなくても、会社は回ります。
私が辞めたからといって、お客さんが困るわけでもありません。
私の代わりに仕事をする人はいるわけです。
だから、会社を辞めることによって、自分の存在価値がなくなるという感覚もありませんでした。
もちろん、仕事に誇りを持っていたり、自分が必要とされていることに喜びを感じたりする人もいると思います。
ただ、私はそういうタイプではなかったということです。
週2日だけの仕事でも、私は働きたくない
仮に今、「週に2日だけ働きませんか」と誘われたらどうするでしょうか。
仕事内容は簡単で、ストレスもほとんどない。
そんな条件だったとしても、私はおそらく働かないと思います。
なぜなら、週に2日、自分の時間を使うことになるからです。
生活費が足りないのであれば、働く必要があるでしょう。
しかし、今の生活に困っていないのであれば、私にとっては何のために働くのかが分かりません。
週に2日でも、自分の好きなように過ごせる時間が減ります。
私は、その時間を自由に使えるほうがいいと思っています。
投資は仕事なのか、趣味なのか
私は退職後も投資を続けています。
投資によって収入を得ることもあります。
では、投資は仕事なのか、それとも趣味なのか。
自分では、仕事と趣味の中間のようなものだと思っています。
仕事であれば、例えば毎月20万円は稼がなければならないといった責任が生じるでしょう。
しかし、私は必ず毎月一定額を稼がなければならない状況ではありません。
一方で、純粋な趣味だから、損をしても構わないというわけでもありません。
投資で損をすれば、生活に使える資金が減ることになります。
だから、投資に回しているのは、当面使う予定のないお金です。
生活に必要なお金まで投資するつもりはありません。
ただ、投資そのものは好きです。
仮に10億円、20億円の資産があったとしても、私は投資を続けると思います。
投資に回せる余剰資金がある限り、続けたいと思っています。
私にとっては、誰かに決められた時間に働くことと、自分の判断で投資に取り組むことは、まったく違うのです。
仕事が楽しい人は、正直に言って羨ましい
ここまで、私は働きたくないという話ばかり書いてきました。
しかし、実は、仕事が楽しくて働き続けたいという人のことは、少し羨ましいと思っています。
大人になると、人生の多くの時間を仕事に使います。
その仕事が毎日楽しいのであれば、非常に幸せなことではないでしょうか。
私の場合、仕事が楽しいと感じるのは年に数回程度で、つらいことのほうが圧倒的に多かった。
だから、仕事そのものが楽しいという人は、本当に羨ましいと思います。
私の友人にも、働いていたほうがいいと言う人がいます。
ただ、その友人の場合は、家に自分の居場所がないから、仕事をしていたほうがいいという理由です。
これは、仕事が楽しいから働きたいという話とは少し違うと思います。
家にいたくないから働く人もいれば、生活費のために働く人もいる。
そして、仕事そのものが好きだから働く人もいる。
同じ「働き続けたい」という答えでも、その理由は人によって違うのでしょう。
もし仕事が本当に楽しくて、毎日充実しているのであれば、定年後も働きたいと思うのは自然なことなのかもしれません。
私は、そのような仕事に出会えた人を羨ましいと思います。
まとめ:働くことが幸せな人も、働かないことが幸せな人もいる
定年後も働き続けたい人が約6割いるという調査結果。
私は、今でもその気持ちを十分には理解できません。
生活のために働く必要がないのであれば、私は働きたいとは思わないからです。
ただ、仕事そのものが楽しくて働きたいという人の気持ちは、少し分かる気がします。
好きなことをして毎日を過ごせるのであれば、それは幸せなことだと思います。
私の場合は、仕事のつらさが大きかったため、49歳で早期退職しました。
そして、退職してから7年以上が経った今も、辞めて良かったと思っています。
毎月決まった給与はなくなりましたが、仕事のストレスから解放され、自分の好きなように時間を使えるようになりました。
私は、今の生活に満足しています。
一方で、仕事を続けることに喜びを感じている人もいるのでしょう。
結局、どちらが正しいという話ではないと思います。
働くことが幸せな人もいれば、働かないことが幸せな人もいる。
私は、働かない生活のほうが自分に合っていました。
ただ、それだけのことなのだと思います。


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