私は49歳で会社を辞め、早期退職してから7年以上になります。
「会社員に戻りたいか?」と聞かれれば、答えは「NO」です。自分の時間を自由に使える今の生活の方が、圧倒的に自分に合っているからです。
ですが、「会社員なんて無駄だった」「何もいいことがなかった」とは全く思いません。
むしろ会社を辞めて自分で生計を立てるようになってから、「会社って、こんなことまでやってくれていたんだ」と気づくことが山ほどありました。
今日は、会社を辞めて7年が経った今だからこそわかる「会社が私に与えてくれていた価値」についてお話しします。
1. 会社を辞めて初めて知る「税金システム」と「看板」のありがたみ
会社員時代は当たり前すぎて気づきませんでしたが、組織に属しているだけで膨大な恩恵を受けていました。
- 社会的地位と信用
- 当時は自分の力だと思っていましたが、住宅ローンが組めたりカードが作れたりしたのは「会社の名前」のおかげでした。看板を下ろせば、世間からは単なる「無職」です。
- 毎月決まった日に給料が入る圧倒的な安心感
- 来月の収入を心配する必要がないことは、自分で稼ぐようになって初めて「とんでもなくすごいシステム」だと痛感しました。
2. 【サラリーマン必見】会社を辞めて一番怖かった「翌年の税金」
特に会社員の方に知っておいてほしいのが、お金の手続きと税金の恐怖です。
会社員時代は、税金や社会保険料の多くを会社が計算し、給料から自動で天引き(源泉徴収)してくれていました。振込口座に残ったお金は、極端な話「すべて使ってしまっても大丈夫」だったのです。
しかし、会社を辞めると一変します。
⚠️ 早期退職で最も危険な「翌年の税金・社会保険料」の罠
住民税や国民健康保険料などは、**「前年の所得(年収)」**を元に計算されます。
つまり、退職した最初の1年間は「無職で収入がない(または激減している)」にもかかわらず、「会社員時代の高収入だった前年の基準」で容赦なく膨大な請求書が届くのです。
会社員時代の感覚で手元のお金を使ってしまうと、翌年に押し寄せる税金が払えなくなって一気に困窮します。退職後の税金分は、あらかじめ自分で考えて別口座にプールしておかなければなりません。
このような複雑で恐ろしい計算や手続きを、裏で全部やってくれていたのが「会社」という組織でした。
| 比較項目 | 会社員の給料 | 自分で得る収入(投資など) |
| 手続・税金 | 会社がすべて代行(給料天引きで安心) | 自分で確定申告(翌年の税金を計算・保管) |
| 強み | 圧倒的な安心感(毎月一定額が確実に届く) | 面白さと伸び代(工夫次第でリターンが増える) |
| 弱み | 自分の裁量で一気に増やせない | 利益の保証がなく、マイナスになるリスクもある |
3. 会社がくれた一番の財産は「人に期待しない心」
会社員時代、私がチームリーダーとして部下を持っていた頃に得た最大の教訓があります。それは「人に期待しすぎない」という考え方です。
「これくらいやってくれるだろう」と勝手に期待し、思った通りに動いてくれないと腹が立つ。
しかし「期待するから裏切られたと感じて怒るのだ」と気づいてからは、人を信頼しつつも過度な期待をしないスタンスが身につきました。
この「人との適度な距離感と諦め(受け入れる力)」のおかげで、退職した今でも人間関係で怒りやストレスを覚えることがほとんどなくなりました。これは会社で揉まれる中で鍛えられた、一生モノの知恵です。
4. 「出世」と「無職の自由」、どっちもいい人生
昔の同僚に会って「今、部長をやっているよ」と言われたら、正直「部長か、いいなあ」という憧れは今でもあります。
ですが、「じゃあ今から会社に戻って出世を目指したいか」と言われればそれも違います。
【人生の選択肢に優劣はない】
・会社員として出世し、組織で成果を上げる人生もいい。
・早期退職して、自分の時間を自由に生きる人生もいい。
・部長まで出世したあとに退職し、無職生活を楽しむなら最高。
目標から与えられる達成感も、自分で投資やブログ、家庭菜園などの目標を作って味わう達成感も、本質的な充実感に変わりはありません。
まとめ:嫌で逃げ出したけれど、あの時間は無駄じゃなかった
会社員時代、仕事がつらくて「脱出したい」一心で退職しました。
ですが、今の自由な生活の土台になっているのは、間違いなく会社員時代に稼いだ給料、加算された退職金、そして現場で培った知識や経験です。
嫌なこともたくさんありました。耐えられなくなって辞めたのも事実です。
それでも、会社員として過ごした長い時間が無駄だったとは全く思いません。
今なら、かつての職場に対して、心からこう言えます。
「会社員に戻るつもりはないけれど、長い間、本当にお世話になりました。」
会社員時代に得た知識とお金を持って、今日も私は自分の好きなように生きています。

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