Yahoo!で、ちょっと気になる記事を読みました。
内容を簡単に言うと、
「休日は仕事を完全に遮断して、休日そのものを思いっきり楽しむことが大切」
というものでした。
休日なのに、
「あの仕事、大丈夫かな」
「ちょっとだけ資料を準備しておこうかな」
そんなふうに仕事が入り込んでくると、完全に休むことができない。
だから、カレンダーの上でも、気持ちの上でも仕事をブロックして、仕事とはまったく違うことに集中する。
そうすることで休日を満喫でき、月曜日の朝の憂鬱さも変わってくる。
そんな内容でした。
確かに、そうなのかもしれません。
休日まで仕事のことを考え続けるより、仕事を忘れて好きなことをした方がいい。
それについては、私もそう思います。
ただ、記事を読みながら一つ疑問が浮かびました。
本当にそれだけで、月曜日の憂鬱はなくなるのだろうか。
少なくとも、会社員だったころの私には無理だったように思います。
旅行を思いっきり楽しんでも、帰りの車では仕事を考えていた
私は49歳で会社を辞めました。
会社員だったころ、日曜日の夜が本当に嫌でした。
だからといって、休日までずっと仕事をしていたわけではありません。
家族と遊ぶこともありましたし、旅行へ行くこともありました。
旅行中は楽しいんです。
その時間は仕事を忘れていることもありました。
ところが、旅行が終わって家へ帰る車の中では、もう仕事のことが頭に入ってきます。
「明日からまた仕事か」
そう思うと、だんだん気持ちが重くなってくる。
どれだけ旅行を楽しんでも同じでした。
子供たちとワイワイ遊んでいる間は、仕事を忘れられるかもしれません。
でも、子供たちが寝て一人になる。
すると、また仕事のことが戻ってくる。
つまり私の場合、仕事を忘れることはできても、仕事に対する憂鬱さそのものがなくなったわけではなかったのです。
休みが3日になれば、憂鬱になる日が1日ずれるだけだった
これは長い休みでも同じでした。
例えば1週間くらい休みがあれば、最初から毎日憂鬱だったわけではありません。
休みの前半や真ん中あたりは、それなりに楽しく過ごせます。
「まだ休みがある」
と思えるからでしょう。
ところが、休みの終わりが近づいてくると、やっぱり気持ちが重くなってきます。
だから私は、土日の2連休が3連休になったとしても、根本的には同じだったと思っています。
日曜日に感じていた憂鬱が、月曜日にずれるだけです。
1週間休めば、もっと後ろにずれる。
でも、いつか休みは終わります。
そして、その先には仕事が待っています。
だったら問題は、
「休日を上手に過ごせていないこと」だけではないのではないか。
私はそう思ったのです。
「何がそんなに嫌なんだろう」と自分でも考えていた
会社員だったころ、私は自分自身に何度も問いかけたことがあります。
「自分は、いったい何がこんなに嫌なんだろう」
もちろん、理由がはっきりしている日もありました。
嫌な会議がある。
難しい仕事がある。
気の重い面談がある。
そういう具体的な理由があれば分かりやすい。
ところが、特に嫌な予定がないのに、日曜日の夜になると憂鬱になることもありました。
当時は、その理由が自分でもよく分かりませんでした。
今になって考えてみると、おそらくこれから何が起きるか分からないことへの不安が大きかったのではないかと思います。
仕事をしていれば、自分では簡単に解決できない問題が起きます。
そして、それに自分がきちんと対応できるかどうかも分からない。
「明日これがあるから嫌だ」
というより、
「明日からまた、何が起きるか分からない仕事が始まる」
そんな漠然とした不安だったのかもしれません。
これは今になって考えていることで、当時の私はそこまで整理できていませんでした。
当時の答えは、もっと単純でした。
とにかく仕事に行くのが嫌だった。
それだけです。
最後には、何もしたくなくなっていた
もちろん、
「明日から仕事か。面倒だな」
くらいなら、誰にでもあると思います。
遊んでいる方が楽しいのですから、仕事に行きたくないと思うこと自体は、それほど不思議ではありません。
でも、私の場合はだんだんその程度ではなくなっていました。
日曜日の夜になると、何もしたくない。
動きたくない。
食事もしたくない。
寝るのも嫌。
ただ時間だけが過ぎていく。
今振り返ると、本当にもったいない時間だったと思います。
せっかくの休日なのに、その最後の時間を憂鬱な気持ちで過ごしていたのです。
だから、そんな状態だった当時の自分に、
「もっと休日を楽しめばいいよ」
と言っても、おそらく無理だったと思います。
楽しもうと思って楽しめる状態ではなかったからです。
早期退職した今は、旅行が終わっても憂鬱にはならない
49歳で会社を辞めてから、7年以上がたちました。
今でも旅行へ行けば、
「ああ、もう終わっちゃったな」
と思います。
もう少し旅行していたかったな。
帰るのは残念だな。
そういう気持ちはあります。
でも、会社員時代のような憂鬱さはまったくありません。
明日からの日常を考えても、気持ちは重くならない。
これは私にとってかなり大きな違いです。
旅行の楽しみ方が上手になったからではありません。
私の場合は、旅行が終わったあとに戻る日常が変わったのです。
そう考えると、やはり私の問題は休日の過ごし方ではなかったのだろうと思います。
元の記事を書いた人も、最後には仕事を変えていた
そして、今回読んだ記事で興味深かったのが最後の部分でした。
記事を書いた方は、ある週末に仕事のことが頭をよぎったことで「そろそろ潮時だ」と考え、自ら希望して異動したそうです。
私はここを読んで、
「やっぱり、そういうことなのかな」
と思いました。
休日に仕事を持ち込まない。
別のことに集中する。
それによって休日を楽しく過ごせる人もいると思います。
仕事の負担がそれほど大きくなければ、それだけで月曜日の気持ちも変わるのかもしれません。
でも、仕事の負担がかなり大きくなってしまったら、休日の過ごし方だけではどうにもならないこともあるのではないでしょうか。
そうなったら変えるべきなのは、
休日ではなく、仕事の方なのかもしれません。
元の記事の最後のエピソードも、私にはそんなことを示しているように感じました。
つらいなら「逃げる」のも一つの方法だと思う
では、日曜日の夜が毎週つらかった当時の自分に、今の私なら何と言うのか。
考えてみましたが、正直、何も言えません。
そんな簡単な問題ではなかったからです。
ただ、無責任なことを言っていいのであれば、
「もう逃げろ」
と言いたいです。
ここでいう「逃げる」は、会社を辞めることだけではありません。
担当を変えてもらう。
部署を変える。
転勤する。
転職する。
とにかく、自分をそこまでつらくさせている環境から離れるということです。
私自身も、環境を変えようとしました。
でも、思うようには変えられませんでした。
そうなると、最終的には会社を辞めるという選択肢が残ります。
ただ、それも簡単ではありません。
「辞めればいい」と簡単には言えない
会社を辞めれば、今度は収入がなくなります。
再就職できるかも分かりません。
仕事の不安から逃れたと思ったら、今度は、
「これからどうやって生活していくんだ」
という別の不安に襲われるかもしれません。
私も当時、それが怖かったと思います。
だから、
「仕事がつらいなら、さっさと辞めればいい」
とは、とても言えません。
続けるのもつらい。
辞めるのも怖い。
そういう状況に挟まれている人もいると思います。
私自身もそうでした。
だから「逃げられる準備」はしておいた方がいい
では、どうすればいいのか。
これにも簡単な答えはありません。
私が思いつくのは、できるだけ会社を辞めても生きていける状態を作っておくことです。
例えば、お金を貯めておく。
会社以外の収入源を作っておく。
転職するための準備をしておく。
ただ、どれも今日始めて明日完成するようなものではありません。
「仕事が限界だから、今月中に1,000万円貯めよう」
なんてできません。
だからこそ、まだ余裕があるうちから少しずつ逃げ道を作っておくことには意味があるのだと思います。
私自身も、最終的には会社を辞められるだけのお金を準備して、49歳で早期退職しました。
辞めること自体が目的だったわけではありません。
仕事がつらかったから辞めました。
もし担当や環境が変わって、仕事がそれほどつらくなくなっていたら、そのまま会社員を続けていた可能性も十分あると思っています。
「月曜日が嫌だ」の程度は、人によって違う
私は、月曜日に会社へ行きたくないと思っただけで、
「仕事を変えた方がいい」
とは思いません。
「明日から仕事か。面倒だな」
くらいなら、私にもありましたし、ある程度は仕方がないと思います。
大切なのは、その程度ではないでしょうか。
毎週日曜日になると心がかなり重くなる。
何もしたくなくなる。
食事もしたくない。
寝ることさえ嫌になる。
そこまでつらくなっているのであれば、それは一つのサインなのかもしれません。
仕事は人生のかなり長い時間を占めます。
せっかく生きているのですから、憂鬱で何もできなくなる時間は、できるだけ少ない方がいい。
私はそう思っています。
休み方を変えてもつらいなら、仕事の方を見てみる
今回の記事を読んで、
「休日は仕事を忘れて、思いっきり楽しむ」
という考え方自体はいいと思いました。
それで月曜日の憂鬱が軽くなるのであれば、それでいいと思います。
でも、それでも変わらない人もいるのではないでしょうか。
私がそうでした。
どれだけ休日を楽しんでも、休みには必ず終わりがあります。
そして、その先にある仕事が自分を苦しめているのであれば、楽しいことで一時的に忘れることはできても、根本的なつらさまでは消えないのかもしれません。
そんなときは、
「休日をどう過ごせばいいんだろう」
だけではなく、
「自分はなぜ、これほど仕事に戻るのがつらいんだろう」
と考えてみてもいいのではないでしょうか。
答えが分からなくてもいいと思います。
私も分かりませんでした。
それでも、毎週のように心がかなりつらくなっているのであれば、今いる環境から離れる方法を少しずつ考えてみる。
そして、そのための逃げ道を、できる範囲で作っておく。
会社員だったころの日曜日の夜を思い出すと、今の私はそんなふうに思います。


コメント